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ピンタンブラー錠とは?ディンプルキーへ交換時の業者の選び方も紹介

ピンタンブラー錠とは?ディンプルキーへ交換時の業者の選び方も紹介

ピンタンブラー錠は、かつて一般住宅で普及した鍵です。片面のみがギザギザした形状をしており、今でもご自宅の玄関に使っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実はピッキング被害に弱いという弱点があります。そのため、現在では大きく異なる形状の鍵が主流です。

今回は、ピンタンブラー錠のメリット・デメリットを解説し、高い防犯性が期待できる鍵への交換にどのくらいの費用がかかるのかについて詳しく解説していきます。

ピンタンブラー錠の基本知識

ピンタンブラー錠の基本知識

過去に一般住宅で広く使われていたピンタンブラー錠とはどのような鍵なのでしょうか。ここでは、基本的な仕組み・主な種類・メリット・デメリット、そしてピッキングに対する脆弱性に関して解説します。

 基本的な仕組み

ピンタンブラー錠は1860年代にアメリカで発明されて以来、世界中で広く普及しました。この錠前は、二重の筒状構造になっており、内側の筒を回して鍵の開閉が可能な構造です。

細長い穴から鍵を挿入でき、内筒の上部には通常5〜6本のピンが一直線に並んでいます。鍵を挿入した際に、すべてのピンが鍵の差し込み部分と正確に合致しなければ、鍵は開きません。

 ピンタンブラー錠の種類

ピンタンブラー錠の代表的なものには、以下が挙げられます。

単列ピンタンブラー錠
  • ブレード(鍵の差し込み部分)には片側にギザギザがある
  • 鍵を使って内筒の単列のピンを押し下げるとロックが解除される
ダブルピンタンブラー錠
  • ブレードには上下二方向に刻みがある
  • 内筒にもブレードに合致するように上下二列のピンが組み込まれている
  • 単列タイプよりも防犯性能が向上しており、高いセキュリティ性が要求される場所で広く用いられている
多列ピンタンブラー錠
  • ブレードには表面や上下に複数のくぼみが施されている
  • 内筒のピンは、くぼみに合致するように組み込まれている
  • ピンの配列が極めて複雑なので、不正開錠が難しい
  • 現在の主流

一見、どれも似たものに見えますが、複雑な形状のブレードであれば、それだけ防犯に優れており安全です。

 メリット

ピンタンブラー錠は、合鍵が作りやすいタイプの鍵です。スペア用や家族用の鍵として複製しやすく、扱いやすい点がメリットといえるでしょう。

合鍵は、ホームセンターなどの合鍵作成サービスで作ってもらえます。価格も500〜1,000円と安いので経済的です。

最近では、不正開錠しにくいようにピン形状が複雑になったアンチピッキングピンを使ったタイプも登場しています。防犯性が高く、泥棒に侵入されるリスクも軽減できます。

 デメリット

ピンタンブラー錠は、他の鍵と比較して脆弱性が高い鍵です。改良されているとはいえ、時間をかければ解錠が可能です。

また、手軽に複製できるので、自分が知らない間に身内などに勝手に合鍵を作られてしまう可能性もあります。

 弱点!ピッキングに対する脆弱性

デメリットでも解説したように、ピンタンブラー錠の弱点は構造に起因するピッキングへの脆弱性です。

なぜなら、鍵のギザギザと内筒のピンが単列で比較的簡易的な仕組みで不正開錠しやすい鍵だからです。

最近では、ピッキングに5分以上の時間がかかるような防犯性の高いタイプも登場しています。警察庁のデータによると、このようなタイプであれば、侵入窃盗犯の約7割が犯行を断念するとされており、一定の防犯効果が期待できます。

しかし、独特な仕組みで作られた鍵「バンプキー」を用いると、ピンタンブラー錠は短時間で不正開錠される可能性が高いです。

近年では、バンプキーは3Dプリンターなどの技術で容易に作成できるようになったため、犯罪に悪用されるリスクも高いのが現状です。

防犯強化|ピンタンブラー錠からディンプルキーへの交換

防犯対策|ピンタンブラー錠からディンプルキーへの交換

前述の通り、ピンタンブラー錠はピッキングに対して極めて脆弱であり、侵入者が用意に鍵を開けてしまう危険性があります。

かつては多くの一般家庭で使われていた鍵の形状ですが、大切な我が家に侵入されないためにも、高い防犯性が期待できる「ディンプルキー」への交換を推奨します。

ここでは、ディンプルキーの仕組みと、交換のメリット・デメリットをみていきましょう。

 ディンプルキーの構造

ブレードに複数のくぼみがある鍵をディンプルキーといいます。鍵を鍵穴に挿入して回すことで内筒に複雑に組み込まれたピンがブレードのくぼみと合致してドアを開閉できます。

複雑な形状と鍵穴の仕組みにより、現状ピッキングによるロック解除はほぼ不可能です。そのため、非常に防犯性能が高い鍵といえます。

ディンプルキーは現在、一般住宅で最も使われている鍵です。本格的に普及してからは不正開錠による被害総額が激減しており、防犯性の高さが証明されています。

 交換のメリット

鍵の操作はピンタンブラー錠と同じですが、ブレードに違いがあります。ピンタンブラー錠がノコギリに似た形状に対し、ディンプルキーは表面にいくつものくぼみが複雑に配置されています。上下だけでなく左右や斜めにもくぼみがあるため、そう簡単には不正開錠ができません。

ピンタンブラー錠では5分以下でピッキングが可能なところ、ディンプルキーの開錠には10分以上かかります。

また、耐久性が高い点もメリットです。ギザギザの形をしたピンタンブラーよりも摩耗しにくく折れにくいため、長く使用できます。

種類によっては、犯罪手口のバンピング(バンプキーを使った開錠方法)や破壊開錠(ハンマーなどで破壊して開錠する方法)に強いタイプもあります。より防犯性能を高めるなら、バンピングや破壊開錠に強いタイプがおすすめです。

 交換のデメリット

ディンプルキーの交換には専門的な工具と技術が必要となるため、ピンタンブラー錠と比較するとコストが高くなる傾向にあります。

部品代 作業費
ディンプルキー 16,500円〜27,500円程度 11,000円程度
ピンタンブラー錠 5,500円〜11,000円程度 11,000円程度

また、合鍵の作成にも時間がかかります。完成までに2〜4週間ほど待たなければならないケースも多いです。

作成には4,000円〜5,000円程度、種類やメーカーによっては10,000円以上かかる場合もあり、1,000円程度で作成できるピンタンブラー錠と比べると高額です。さらに、鍵を紛失した場合、専門業者でさえもロックの解除が困難で時間もかかります。

加えて、わずかな摩耗にも弱く、約0.03mmの摩耗で使えなくなる場合があります。よって、取り扱いには注意が必要です。

鍵業者の選び方|ピンタンブラー錠からディンプルキーへの交換

鍵業者の選び方|ピンタンブラー錠からディンプルキーへの交換

「今の鍵だと侵入されないか不安」と思う方は、ディンプルキーへアップグレードするのはいかがでしょうか。最後に、鍵交換を依頼できる業者の選び方をみていきましょう。

 鍵交換ができる業者を知る

まずは鍵の交換を相談できる業者を知りましょう。

住宅メーカー
鍵メーカー
  • 信頼性が高いため安心して任せられるが、ほかの依頼先よりも価格が高い可能性がある
  • 深夜や早朝などの営業時間外は対応してもらえない
鍵専門業者
  • 鍵に関する深い知識と技術がある
  • 幅広い種類の鍵に関する相談が可能
  • 24時間365日対応のところもあるので、深夜や早朝のトラブルでも頼れる
  • ほかの依頼先よりも価格は高め
  • 高い施工品質が期待できる
便利屋
  • 料金は比較的安い
  • 迅速に対応してもらえる
  • 品質に差があるので慎重に業者を選ぶ必要がある
  • 保証内容が限定的な可能性がある
ホームセンター
  • 料金は比較的安価
  • 技術力に差がある
工務店
  • ドアの補修・調整も相談できる
  • 技術力・施工品質が高い
  • 料金は高め

上記のように、さまざまな業者に修理の相談ができます。ただし、費用相場やサービス内容は業者によって異なるため、依頼前に必ず確認するようにしましょう。

 複数業者で相見積もりを取る

ピンタンブラー錠からディンプルキーへの交換を依頼する際は、複数業者の見積もりの比較検討が大切です。

なぜなら、業者によって料金やサービスが異なるためです。1社だけの見積もりで決めてしまうと、不要な費用がかかったり、希望するサービスを受けられなかったりする可能性があります。また、相場よりも高い金額を提示する悪徳業者と契約してしまうリスクも避けられます。

多くの業者が無料で見積もりを受けつけているので、少なくとも3社以上に問い合わせて、修理費用の相場を把握しましょう。

 わかりやすい見積もりかを確認する

作業前にわかりやすい見積もりを提示している業者を選びましょう。業者のなかには、わざとわかりにくい見積もりを見せて、あとから別途料金を請求する業者も存在します。

優良な業者であれば、作業前に正確な料金を知らせてくれます。内訳が不明瞭でトータルの金額だけを伝え、許可なく作業を始めるような業者とは契約しないように気をつけましょう。

 実績・ホームページを確認する

鍵交換の実績が多ければ、それだけ利用者が多く、信頼できる業者である可能性が高いです。実績を確認する際は、目的であるディンプルキーへの交換実績を確認しましょう。

また、ホームページそのものの確認も重要です。記載している料金が安すぎる場合、安さでお客様に問い合わせさせてあとから追加請求される恐れもあるため、必ず確認しましょう。

 口コミ・評判をチェックする

候補の業者がどのような業者か知るためにも、業者名を検索して口コミ・評判を探してみましょう。Googleマップの口コミを確認したり、地元の鍵業者に実際に依頼した知人・友人がいれば参考に聞いてみたりするのもおすすめです。

ただし、口コミだけで鍵業者を選ばないようにしましょう。口コミは主観的な意見も含まれているので、あくまで参考材料の一つとしてチェックしてください。

 保証が充実しているか確かめる

鍵交換後に故障・不具合が生じたときに無料で修理・交換してくれる業者かどうかを確かめましょう。業者のなかには一切アフターサービスを提供していない業者もあるので、この点は注意が必要です。

保証のない業者だと、交換後に不具合があったときに追加料金を支払って修理しなければならない可能性もあります。保証の充実度は必ず確認しましょう。

マルチ救急24へ|ピンタンブラー錠からディンプルキーに交換したい方

マルチ救急24へ|ピンタンブラー錠からディンプルキーに交換したい方

ピンタンブラー錠からディンプルキーへの交換を希望される方は、マルチ救急24へご相談ください。

当社は、ディンプルキーへの交換を22,000〜27,500円位(税込)で承っています。不正開錠による被害や自宅に侵入されるリスクを減らしたいと考える方は、ぜひ交換をご検討ください。

錠前メーカーは、MIWAやSHOWAピン、ALPHAなど、さまざまなメーカーを取りそろえております。お客様のご要望に最適な鍵をご提案いたします。

まとめ

ピン タンブラー錠_まとめ

かつて一般住宅で普及していたピンタンブラー錠は、今でも多くのご家庭で利用されています。

しかし、ピッキングに対する脆弱性が懸念点です。不審者による侵入を防ぎ、より防犯性を高めたい方は早めのディンプルキーへの交換をおすすめします。

交換には少し費用を負担しなければなりませんが、空き巣被害防止などの高い防犯性を考えると、十分に費用に見合う効果が期待できるでしょう。

「鍵を交換して家のセキュリティを高めたい」とお考えの方は、マルチ救急24へご相談ください。


【Q&A】

ピンタンブラー錠とは何ですか?

鍵の表面がギザギザの形をした鍵です。かつて一般住宅でよく使われていた鍵ですが、防犯性が低いため現在ではディンプルキーが主流となっています。

ピンタンブラー錠からディンプルキーに交換する場合、どこに相談すればよいですか?

メーカーや工務店、ホームセンターなど、さまざまなところで相談が可能です。マルチ救急24であれば24時間365日いつでもご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。